2019.07.11

おくの細道 巻物にチャレンジ

あまりに有名な「おくの細道」原本にチャレンジしました。この本を読むのは初めてです。原本というのは活字本ではなくて自筆本ないしは写本という意味です。といっても手元にはもちろんないわけですから、国立国会図書館デジタル化資料にアクセスしました。

なぜか与謝野蕪村が書写したものが見つかりました。蕪村がうつした元の本が芭蕉の自筆本かどうかはわかりません。芭蕉の真筆本は最近見つかったとのことです。残念なことに見つけることができず、与謝野蕪村の書写したものを読むのも一興ではないかとPDFファイルにダウンロードしました。それをIPADの画面で読むことにしました。

といっても、江戸時代のくずし字など簡単にはよめるはずはないのですが、2年以上図書館で借りたくずし字の本をいろいろと読んで訓練を積んできたわけです。仮名文字とほんの少しの漢字がやっと見当がつくレベルです。これからひもとく巻物はこんなか感じなのだそうです。

 

 

1_20190711115701  

 

そして、いよいよ最初のところです。

2_20190711115701  

     月日は百代の過客にして行かふ

    年も又旅人なり小船の上に生涯を

 

とある。しかし、読めない。仮名にあたる部分はこれまでの練習でどうにか読めるのだが、漢字はとても難しい。たとえば「行」にあたる文字はどうみても「い」としか読めない。すると「いかふ年」になってしまう。

苦労を少なくくずし字がよめるようになるために、分からないときには努力しない。すぐに「あんちょこ」に頼ることにしている。今回は「新芭蕉伝百代の過客」坪内捻典、本阿弥書店1995を用いた。この著者なかなか変わった人らしく芭蕉をひとひねりもふたひねりもして解釈する人らしい。そこがおもしろい本ではある。なんせしょっぱなから「おくの細道」は駄作だというのだからうれしくなる。

もっとも言葉の解説はついていないので、もう一冊「おくのほそ道 芭蕉」萩原恭男 岩波書店 1991を使った。こちらは専門家の手になるもので詳しい注がついているので、ややめんどうくさいけれど、役に立つ。

IPADの画面を拡大して文字をおっていき、コピー用紙の裏紙に万年筆で読んだとおりに書いていく。そうしないと、「あんちょこ」を読んだときに間違いが分からなくなってしまう。間違いを確実に確認するためにも書くという作業は必要なのである。

 

書写した人がなんといっても与謝野蕪村というのだから文字の形そのものを楽しむのもいい。ところどころに、絵が描かれていて楽しい。もっとも蕪村が誰の写本を書写したのかわからないので、蕪村がオリジナルに書いたものではないのだろう。読んでいてこんな絵にぶつかるとほっとする。

 

3

 

「おくの細道」はとても有名な本なので、随所によく知られた俳句が登場するので飽きずに読み進めることができるのがいい。もっとも読み終わってみると、「新芭蕉伝百代の過客」坪内捻典のいうように駄作という意見もなるほどなと思ったりする。俳句でもひねる趣味をもっていれば、読み方もかわるとは思う。

以下は巻物の最後の部分である。あれれ、一番最後が読めないではないか。ちょっと時間をあけるとすぐに読めなくなってしまう。

 

はまぐりのふたみにわかれ行秋そ

と書いてある。「い」だか「り」が「行」と読む。最初に書かれていた「行かふ」と似ているではないか。全然進歩がない。

 

4

 

 

 

 

| | Comments (0)

2019.07.01

2019年6月に読んだ本

20196月に読んだ本

6月は、はやばや梅雨入りしたものの、雨はほとんどふらず気持ちのよい天気が続いた。29日になって本格的な梅雨空がスタートです。6月の初めに友人と三人で弥生美術館、竹久夢二美術館、そして大名時計博物館をめぐりました。前二者は同じ人の開いたもので場所も同じ。昔からその存在は知っていたものの初めて入りました。小さな美術館だが特色があって興味があれば楽しい館だ。弥生美術館では「ニッポン制服百年史ー女学生服がポップカルチャーになった」高齢者にとってちょっと気恥ずかしいものがあったが、中高時代によく見た制服がたくさんあった。もうひとつが大名博物館。こちらは予備知識なし。まだ行ったことのない人は早くいかないとなくなってしまいます(きっと)。そしてここで感動するためには、上口愚朗さんの略歴を読んでいくことをおすすめします。戦後の時代に、こんな人がいたのかと思いました。

 

今月は自宅にいた時間が長くて結構の数を眺めましたが、なんといっても山田風太郎でしょう。じつにおもしろい。読んだのは三冊。いずれもあっという間に読み終わってしまった。すごい筆力なのでしょう。読んでいて、こんなバカなと思うことさえもリアルに理解できてしまうのです。ありうることだと思えるのです。幽霊さえもやたらと身近な存在になって小説中で血の通った登場人物になってしまうのです。いずれも先月読んだ「列外の奇才山田風太郎」のなかで絶賛されていたものばかりですから、はずれようがない。

もう一群の本は、上に述べた大名時計博物館にいたく感動してよんでみた三冊。この博物館がとても奇妙で、考えてみると山田風太郎の小説にでてくるような妖怪が住んでいそうな博物館なのであるし、主人公上口愚朗さんにいたっては風太郎の小説の登場人物そのものであった。江戸時代の大名屋敷を彼が買い取って住まいとしていたところにある。この上口さん戦前はテーラーであったが、桃山の茶碗を努力のすえに再現した人で、その筋では一人者なのである。実際の行動では、奇人変人の名前をほしいままにした人らしい。その人の死後資料を集めて作られた本「嗤う茶碗野人・上口愚朗ものがたり」がなかなかのものだった。感動したのは大名時計についてであり、江戸時代の時間について不定時制についてであった。要するに一亥という時間の長さが季節によって変化するわけである。話は簡単で夜明けから日没までを6等分すれば、冬は夜が長く、昼は短いのだから、一亥の長さが夜と昼では全然違うのである。それでいいじゃないかということだ。明るい時間を6等分して働くだけである。夏は長い間、冬は短く働くという、なんとも合理的なやり方ではないか。そんなこんなで時間関連で二冊の本、「時計の社会史」と江戸にあった時の鐘訪問記をよんだ。

そのほかにも、結構おもしろい本があったけれど説明は省略します。

 

 

20196月の読書

 

△甲賀忍法帖 角川文庫 山田風太郎 角川書店 201007

〇幻燈辻馬車 上 下 山田風太郎 角川書店 201011

〇妖異金瓶梅 山田風太郎 広済堂出版 199605

△嗤う茶碗 野人・上口愚朗ものがたり 片山和男 淡交社 199709

大江戸時の鐘音歩記 吉村弘 春秋社 200212

△時計の社会史 角山栄 中央公論社 198401

 

東京クライシス 内閣府企画官・文月祐美 安生正 祥伝社 2019.3

漏洩 素行調査官 笹本稜平 光文社 201205

ツバサの脱税調査日記 大村大次郎 幻冬舎 2019.4

地面師 梶山季之 光文社 2018.12

△テッカ場 北尾トロ 講談社 201009

欠歯生活 北尾トロ 文藝春秋 2017.5

幻の料亭・日本橋「百川」 黒船を饗した江戸料理 小泉武夫 新潮社 201610

△東京道路奇景 川辺謙一 草思社 201611

近代名建築京都写真館 福島明博 日本機関紙出版センター 199512

青年公家・清水谷公考の志と挫折 箱館裁判所・箱館府創設と箱館戦争の狭間 北国諒星 北海道出版企画センター 2019.3

多摩川絵図 今昔--源流から河口まで 今尾恵介 けやき出版 200102

△くずし字辞典を引いて古文書を読もう 油井宏子 東京堂出版 2019.4

江戸近郊道しるべ 東洋文庫 村尾嘉陵 平凡社 198508

はじめての古筆切 日比野浩信 和泉書院 2019.4

掛軸 表装上達レッスン 藤井弘之 メイツ出版 2019.4

基礎からわかる漢詩の読み方・楽しみ方 読解のルールと味わうコツ45 鷲野正明 メイツ出版 2019.4

他言語とくらべてわかる英語のしくみ 宍戸里佳 ベレ出版 2019.3

苔で楽しむテラリウム 富沢直人 エムピージェー 2019.4

手づくりのお酒を楽しむ本 地球丸 200509

 

| | Comments (0)

2019.06.11

偶然の出会い 飫肥の服部研究所

宮 崎市の南にある飫肥(おび)という街に行きました。数時間の滞在ですが十分な時間でした。こじんまりした城下町です。お城を中心とした造りで当時の武家屋敷や商人の住宅が保存されています。どこも落ち着いて気持ちのよいところでした。その一角に昔の医院の廃墟が残されていました。この廃墟もちゃんと手を入れれば観光資源になりそうなどと思いながらバス停にむかって歩いていると、道路の向かい側にあるちょっと古い建物が目に入りました。

Img_3760

  なんとなく心をひかれるものがあったのでしょう。わざわざ道路を横断して玄関に行くと服部植物研究所」「見学自由」と書かれていました。でも植物研究所を見学してもなぁと思ったのです。建物が昭和初期のもので魅力的ですし、中に入って建物の内部が見ることができるならと思って入ってみました。研究所の女性がどのような研究所かを説明を始めたので少々めんどうくさいなと感じました。概要はホームページを読んでいただければ僕が説明するよりいいでしょう。

 ところが話を聞いているうちに、これはとんでもないところに迷い込んでしまったと思い始めました。実際に拡大鏡で苔の説明がはじまり、「さっしっかり見ていてくださいね。すぐに開いてしまいますから」といって「いいですね。かけますよ」といって霧吹きで苔に水をかけると、おおっ苔の先がいっせいに開くのでした。その姿のうつくしいこと。苔は根無し草で空気中の水分を栄養にしているので空気中の水分にとても敏感なのだそうです。下の写真がその苔です。

Img_3762

 

 迷い込んだという表現は、もしも子供だったたら、ここでの出会いで人生を変えてしまうような場所だったからです。この年になって出会ったからいいようなものの子供時代だったならぁと思ったわけです。

 

 聞いた話で心に残ったのは、ここを開いた服部さんはお城に出入りの豪商の末裔で今も立派なお屋敷が残っています。東京の大学をでて戦後こちらに戻ってきたそうですが、祖父が使っていた建物をもらい受けてこの研究所を始めました。それが今や世界でも有数な苔の研究所になっています。開所して数年で論文集はすべて英文で発行したということです。飫肥という地から東京などではなく世界に向かっていたのでしょうね。時代は昭和20年代のことです。こんな話を聞いていて和歌山の南方熊楠さんをなんとなく思い出しました。説明してくださった女性がどなたなのか聞きそびれましたが、この研究所への思い入れの深さが伝わってきました。

 

下が研究所の公式サイトです。

http://hattorilab.org/

 

次のリンクは、僕と同じような体験を上手にまとめられているブログです。これを読んでいただければ僕が感じた驚きを分かってもらえるのではと思います。勝手にリンクをはってしまいました。

https://akiba9echo.exblog.jp/18355803/

観光地としての飫肥もたいへん魅力的な街です。小さな藩がひとつの独立した国であると感じさせられました。

 

 

 

| | Comments (0)

2019.06.02

2019年5月に読んだ本

 

 

5月はいろいろと忙しかった。前半は囲碁に集中し122敗という成績。中ごろには久しぶりのお仕事ということで大江戸骨董市への出店。いろいろと感じることがありました。そして後半には10日間の旅行にでました。そんなわけで読んだ本は少なかった。

 今月読んだ本の中で、「姑の遺品整理は、迷惑です」垣谷美雨が断然おもしろかった。もっともおもしろいというより身につまされるといったところ。自分の死後を考えてのことである。死後にできるだけ迷惑をかけないよう、いまからできる多くのものを処分しておくに限ると再認識させられたのである。さっそくできることからはじめてみた。友人が好みそうな大きな本を選んでは、迷惑でも差し上げてしまう。不要なもの、かさばるものは処分してしまう。いつか使うと考えてとってあるものは断固として捨てる。必要な時にまた買えばいい。昔買った古物なども、骨董屋にタダ同然でもっていかれる前に売ってしまえというわけだ。と、こんなことを考えさせる良書であった。

 「列外の奇才山田風太郎」。わかったのは、中学高校のころ、週刊誌に連載される通俗小説の作者として知っていた人だということだ。不戦日記などでやたらに評価の高い山田さんと全くつながりがみえてこなかったのである。不戦日記も読んだわけではないし、もちろん忍者小説など読んだこともなかった。やたら風太郎さんの評価が高いので、一度「人間臨終図鑑」を読んだけれど、なんとも力仕事の感じがして途中で放棄したのは最近のことだ。そしてこの本を読んだけれど、やっぱり風太郎さんがどうしてすごいのかはわからない。原点にもどって甲賀忍法帖を読むことにした。

偽書「東日流外三郡誌」事件そのものはとてもおもしろいけれど、この本では、この事件の面白さが十分理解できなかった。ルポルタージュ作家が書いたものではないから仕方がない。この著者は新聞記者であり踏み外さずにぎりきりのところで書いているからだろう。だからいまひとつと思ってしまうのだ。結局のところこの種の犯罪は徹底的な証拠が挙がらない限り解決しないことがわかる。旧石器ねつ造事件はジャーナリストによって完膚なきまでに犯罪が明らかになった稀有な事例なのだろう。去年山内丸山遺跡をみて、考古学者の商業主義への逸脱を強く感じたけれど、この本に書かれたことと根っこはおなじだと思う。うさん臭さがぷんぷんとした。

 

 

 

20195月の読書

△偽書「東日流外三郡誌」事件 斉藤光政 新人物往来社 200912

 列外の奇才山田風太郎 角川書店編集部/編 角川書店 201011

 ブックレット渋谷学 01 渋谷を科学する 國學院大學研究開発推進センター渋谷学研究会 國學院大學研究開発推進センター 201902

 怖い間取り 事故物件怪談 松原タニシ 二見書房 2018.7

 江戸の古本屋 近世書肆のしごと橋口侯之介平凡社 2018.12

 △姑の遺品整理は、迷惑です 垣谷美雨 双葉社 2019.2

  好太郎と節子 宿縁のふたり澤地久枝 日本放送出版協会 200504

消えたベラスケス ローラ・カミング 柏書房 2018.1

横道世之介 吉田修一 文藝春秋 201211

おくのほそ道 芭蕉 萩原恭男 岩波書店 199112

〇新芭蕉伝百代の過客 坪内稔典 本阿弥書店 199506

校本芭蕉全集 第6巻 紀行・日記篇 俳文篇 松尾芭蕉 角川書店 1969

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| | Comments (0)

2019.05.16

大江戸骨董市出店

2019511日大江戸骨董市に出店した。五月晴れというのだろう。すがすがしい風が国際フォーラムの広場を抜けていく。2017年528日以来だ。

 久しぶりということもあるけれど、客の目線が大きく変化していることに気が付いた。伊万里の染付の上手ものに視線がまったく止まらない。かわりに中国系の染付を手に取る中国人が何人もいる。スマホで写真にとって離れていく。他の業者に聞いたら彼らは写真を送って指令があると戻ってきて買うらしい。あるいは、瀬戸の油皿など土物系。それに木製の手あぶりなどが売れた。伊万里では安手の小皿で染付でないものばかりが手に取られる。

 西洋骨董は手に取る人が多いけれど値段が高いので食いつきが悪い。次回の出店からは西洋物と和物とを混在させるのをやめにしよう。いずれかを丁寧に展示していくことにしようと反省。

 

Img_6535

 どうやら骨董市にくる人々の嗜好がここ10年くらいの間に変化してかつては王道だった伊万里染付系から変わっているのかもしれない。若いころに街の骨董屋に入ってみると、旧態依然の品ぞろえでなにひとつ面白いものがないと感じた。古いものを扱っているのだから、旧態依然で当然なのかもしれないが、買う側からいえばほしいものを扱っていなければ魅力がない。いかにそれが骨董品として価値のあるものであったとしてもだ。骨董品の価値は時間とともに変化するのがおもしろい。

 

 骨董市に参加する最大の楽しみは、買い物にくる人々を観察することだ。売り手の側にたって眺めてみると、骨董市を歩いている人々が水族館の大きな水槽の中を回遊している魚のように見えてくる。ただ見ているだけで、とてもおもしろい。それに屋外のさわやかな風が最高であった。

 その中で三重からやってきた印象的な若いカップルがいた。ティーカップの前でいろいろと手に取っていた。話を聞くと、彼女が高校のころ友達の家に遊びに行ったら、ティーカップのコレクションが飾られていて、それで紅茶を飲んで、こんなコレクションにあこがれをもったという。自分も結婚したらそんな風にかざってみたいと思っていたという。まだコレクションをはじめていないとのこと。手に取った二点は、ティーカップ(薄緑金彩ぶどう絵)のとても素敵なものと、不揃いティーカップで、もしも揃いであれば一万円はするものだ。ついつい破格の値段で売ってしまった。彼女の家にアンティークのティーカップのショーケースがつくられることを期待したい。

 

| | Comments (0)

2019.04.30

2019年4月に読んだ本

4月の前半は囲碁に集中。スタートに4連敗したが、理由が分かってそのあとは善戦し中旬には105敗と勝ち越しで終わらせた。最初に負けた理由は先月後半にIPADのアプリ上海という他愛ないゲームで時間つぶしをしたためである。このゲーム何も考えずに同じ種類の麻雀牌を見つけると消すことができる。全部の牌を消せれば終了。よくできたゲームでできなければもう一回。できればやっぱりもう一回やりたくなるという仕掛けである。他力本願で進行するゲームである。これがいけなかった。囲碁ではやはり他力本願はだめだという当たり前の事実を教えられた。これに気が付いたら、負けている碁もひっくり返すことができた。後半には飲む機会が多かった。あれやこれやで4月は読んだ本は少なかった。

 

くずし字の勉強に、あたらしい方法をみつけた。これまでは図書館でくずし字の手習い蝶てきなものを借りてきて、裏紙に万年筆で翻刻というのをやってきた。今月から仮名を中心にということで、有名な絵巻を読むことにきめたのだった。これについては別稿で書こうと思う。伴大納言絵詞と一遍上人絵伝を読了し、今はおくの細道にチャレンジ中である。

 

面白かったのは、吉田修一の2冊。路は、台湾と日本が舞台。元職員はタイが舞台の小説でいずれもおもしろい。もう一冊は小説ではなくノンフィクションというのか「ヘンリー・ミラーの八人目の妻」ホキ徳田がおもしろい。いろいろな人生があるのだなぁと感心しきり。不思議にリアリティを感じさせる文章でホキがラスベガスでオープンさせた店のドタバタは目に浮かぶように思い出させる。読書の日記は、インターネット時代の出版でブログそのまま本のひとつ。ブログで読んでこそ楽しめるが、出版物にするのはどうなんだろう。特に書籍にかかわる人がやるべきことではないだろう。

 

 

20194月の読書

 

〇路(ルウ) 吉田修一 文藝春秋 201505

元職員 吉田修一 講談社 200811

 都市空間の明治維新 江戸から東京への大転換 松山恵 筑摩書房 2019.1

×読書の日記 阿久津隆 NUMABOOKS 2018.6

ヘンリー・ミラーの八人目の妻 ホキ徳田 水声社 201312

 写楽まぼろし 杉本章子 文芸春秋 198901

平成史 佐藤優 片山杜秀 小学館 2018.4

なぜ日本だけディズニーランドとUSJが「大」成功したのか? 中島恵 三恵社 2017.12

 フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人 速水健朗 朝日新聞出版 201312

 日本の美術 12 伴大納言絵巻 小学館 199104

日本の絵巻 20 一遍上人絵伝 小松 茂美 /編 中央公論社 198811

 

 

 

 

 

| | Comments (0)

2019.04.08

かっぱ橋道具街散策

先日かっぱ橋道具街を歩きました。東京離れしたとてもおもしろい場所です。この道具街は多分日本一の道具街だろうと思います。とても国際化されていて、フリーwifiも随所に用意され、また外国人にたいしてもとても柔軟な対応をしているようです。
とても印象的だったのは料理店のサンプルを扱う商店でした。商品のインパクトはもちろん、その価格の高さも驚嘆します。そのうえサンプルを売るお店は写真をとっていいと掲示されていました。外国の人が盛んに写真にとっているのが印象的でした。かっぱ橋道具街のインターネットアドレスは http://www.kappabashi.or.jp です。

 

この街の近辺をふくめて、とてもいい雰囲気の建物がたくさんありましたが、その中のいくつかを心覚えにアップしたいと思います。

 

ひとつは仏具屋さん。あの辺りは仏具屋さんストリートなのですね。十数年前に仏壇を求めた時には大きな仏壇しかなく小さなものを買うのに結局インターネットでさがしあてたものです。今はどの仏具屋さんでも小さい仏壇ばかりが展示されていて時代を感じました。
そんななかにあったビルが最初の写真。とても立派なビルですが、商売を閉じることなんか全然考えないでつくったのでしょうね。
Photo

 

次は、これぞ看板建築の権化みたいな建物です。実に立派な看板が正面を飾っているのが分かります。看板建築と言っても表の看板にあたる部分しか見えないので建物本体と勘違いしてしまいますが、この写真をみれば一目瞭然ですね。

 

2 1

 

次は、ここは大阪ではと思わせるデコレーション。さすがかっぱ橋ですね。
Img_3250

 

最後はコックさんの制服ばかり扱っているビルですが、窓に向かって制服がずらりと展示されていました。ちょっと怖い。
Photo_2

 

ということで、浅草に来られた際にはかっぱ橋に足をのばしてみたらいかがてしょうか。

 

| | Comments (0)

2019.04.07

2019年3月に読んだ本

20193月の読書

 

確定申告の書類をつくったり、箱根に旅行に出たりで三月も終わってしまいました。勤めがあった時はこれからの1年を考えるとかなり気が重かったのを思い出します。年の途中から始まる年度という制度はただでさえ短い一年をより短かくしてしまっていると改めて感じます。

 

明治になって制度化された天皇の死によって改元されるという権力の神格化システムをいとも容易に放棄したことをどのように捉えていいのか難しいところですね。天皇の死から解放された改元など西暦を用いる日本においてどのような意味を持ちうるのかはなはだ疑問に思います。とても軽いものになると思います。このように考えるとこの4月の馬鹿げた改元騒動がすんなり理解できるような気がします。

 

3月は面白い小説がありました。「あなたの人生、片づけます」垣谷美雨。断捨離ブームがありましたが、これは物の断捨離と同時に心の断捨離をしてくれる片付け屋の話でした。「ハノイ挽歌」 辺見庸 この本はベトナムの空気を感じさせる本でした。もう一冊は「巨大銀行の消滅」鈴木恒 これはノンフィクションというか当事者の回顧本ですが戦後政治のなかで巨大銀行が潰れる意味の大きさを教えられました。「官邸ポリス」はツイッターの情報を寄せ集めて書かれたとしか思えない雑な話で小説ともいえないひどい本でした。書籍の編集者の質の低下がミエミエです。雑な本作りが横行しているようです。そのような意味では「お好み焼きの物語」もひどい本のひとつでしょう。ネットで語る分にはいっこうに構わないけれど書籍として発行する以上は、しっかりした構成をとってほしいものです。せっかくお好み焼きというおもしろい題材なのに残念です。

 

 

20193

〇あなたの人生、片づけます 垣谷美雨 双葉社 201611

△ハノイ挽歌 辺見庸 文芸春秋 199510

大名絵師写楽 野口卓 新潮社 2018.9

東京新大橋雨中図 杉本章子 新人物往来社 198811

まさかまさか 野口卓 集英社 2019.1

新・東海道五十三次 武田泰淳 中央公論新社 2018.11

×官邸ポリス 総理を支配する闇の集団 幕蓮 講談社 2018.12

△巨大銀行の消滅 長銀「最後の頭取」10年目の証言 鈴木恒男 東洋経済新報社

×お好み焼きの物語 執念の調査が解き明かす新戦前史 近代食文化研究会 新紀元社 2019.1

天井美術館 五十嵐太郎 グラフィック社2019.1

東京のちいさなアンティークさんぽ レトロ雑貨と喫茶店 増山かおり エクスナレッジ2018.5

萩 津和野 門司港レトロ 下関 JTBパブリッシング 201612

津和野・松江・石見銀山 実業之日本社 201307

へったぴさんのためのお絵描き入門 森永みぐ インプレス 2018.6

鶏むね、鶏もも、俺に任せろ! 「賛否両論」店主・笠原将弘のチキン倶楽部 笠原将弘 角川マガジンズ 201203

 

 

 

 

 

 

| | Comments (0)

2019.03.13

2019年2月に読んだ本

2019年2月の読書

1月の分に続いて2月分です。歯医者さんにいったり、
確定申告の書類をつくったり、箱根に旅行に出たりで
なんとも落ち着かないひと月だった。28日しかないの
がなんとも迷惑な話である。

本を読むのは簡単ですが、書くということがとてもお
っくうになってきました。

2月は、あまり面白い本にあたらなかった。〇や△を
つけたくなる本にであえなかった。期待外れという
意味ではたくさんあった。

献灯使 多和田葉子 
開化の浮世絵師清親 酒井忠康
拝啓、狛犬様-東京の狛犬めぐり
全国旅をしてでも行きたい街の本屋さん

などだ。ちょっとがっかりしてしまった。


» Continue reading

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2019.03.07

2019年1月に読んだ本

2019年1月の読書
気がついたらすでに3月になっている。とりあえず読んだリストだけでも上げておこう。
記憶に残るものは、余華の兄弟。現代中国文学なのだろう。なかなか面白かった。文革
のもつエネルギーに改めて驚かされる。いずれにしても現代中国の底知れぬエネルギー
を感じさせられた。もう一つは平野啓一郎の『ある男』である。その他にはノンフィク
ション系の本二冊が面白かった。
◯兄弟 上 下 文革篇 余華/著, 泉京鹿/訳 文藝春秋
  201012
△ある男 平野啓一郎 文藝春秋 2018.9
  わざと忌み家を建てて棲む 三津田信三 中央公論新社
  2017.7
  僕は金になる 桂望実 祥伝社 2018.9
  コレクション戦争と文学 12 戦争の深淵 浅田次郎他/編集委員
  集英社 201301
 
  東京儚夢 銅板建築を訪ねて 高野慎三 論創社 2018.9
△文藝春秋作家原稿流出始末記 青木正美 本の雑誌社 2018.8
  現代真剣師物語 賭け将棋に憑かれた男たち 岸本王晴 
  東京書籍 1982
△真剣師小池重明 団鬼六 幻冬舎 199704
  職業、女流棋士 香川愛生 マイナビ出版 2018.8
  人間臨終図巻 1 山田風太郎 徳間書店 199610
  はたらかないで、たらふく食べたい 栗原康 
  タバブックス 201504
×漱石夫人は占い好き 半藤末利子 PHP研究所 200401
 
  小村雪岱挿繪集 小村雪岱 幻戯書房 2018.10
△不染鉄之画集 不染鉄 求龍堂 2018.3
  手紙 人と書 小松茂美 二玄社 1968
  日本の絵巻 20 一遍上人絵伝 小松茂美 中央公論社 198811
 
  初めての水墨画楽しく描ける基本とコツ  矢形嵐酔 講談社 2018.10
  漬けるおかず 味つけいらずで、すぐ絶品。ワタナベ マキ 世界文化社 201611
  ホテルオークラ元総料理長のわが家でプロの味 根岸規雄 KADOKAWA 2018.10

| | Comments (0) | TrackBack (0)

«謹賀新年